リモートサービス「iQ Care Remote4U」の活用で稼働状況とコストを見える化。業務改善や段取りの策定をサポート!
事例のポイント
- 正確な稼働データによる段取りの改善・効率化
- コスト見える化による業務改善と社員のモチベーション向上
- リモート診断による、加工トラブルの早期解決
株式会社レーザテック
株式会社レーザテックでは、主に鉄やステンレスなどの薄い鋼板を主材料とする精密板金の加工を行っている。
代表取締役社長の前田 好彦氏が「ものづくり業というよりはサービス業」と表現するように、同社では12台の加工機を駆使して高い品質を保ちながら短納期での納品を実現することをはじめ、メーカからのさまざまなニーズに応えてきた。
2019年の放電加工機設置後にリモートサービス「iQ Care Remote4U」(以下、リモートサービス)の活用を開始した。放電加工機の導入当時は単発の賃加工の受注しかしておらず、それほど効率を重視していなかった。しかし2021年からは量産金型の受注を開始したことで、賃加工と並行させなくてはならず、計画的に加工機を稼働させていく必要性が生じた。
そこでリモートサービスを本格的に活用することで、放電加工機におけるこれまで見えていなかった課題を可視化し、計画的かつ効率的に生産ができるよう取り組みを始めた。稼働時間が可視化されたことで効率的な稼働計画を立てることができ、より短納期を実現できるほか、加工コストの自動算出によりコスト削減に取り組みやすく、見積もり作成の適正化にもつながっている。
正確な稼働データによる段取りの改善・効率化
~自動配信レポートの活用➀~
月1回配信される、加工機の稼働状況などをまとめた「自動配信レポート」機能は、リモートサービスを導入するメリットの一つである。
自動配信レポートの内容はリモートサービスのダッシュボードで詳細データを確認することも可能だが、試作工場長の正木 真也氏は「日々の業務が忙しいため、毎日データを確認することや過去のデータを見返すことは難しい。そのため月に1度配信されるレポートでまとめて確認できることは、稼働状況が把握しやすく、時間効率も良いため、非常にありがたい」と語る。また、自動配信レポートには詳細データ(CSVデータ)も添付されており、必要に応じて細部まで確認できる点も有効だという。
自動配信レポートで確認できる「イベント実績カレンダー」では稼働状況を時系列グラフで確認できるため、工数確認や段取りの計画において重宝している。正木氏は「稼働していない時間帯が一目で分かり、より効率よく加工する改善点を見つけやすく、以前より計画の見直しがしやすくなった」と、稼働情報が見える化された効果を語る。
コスト見える化による業務改善と社員のモチベーション向上
~自動配信レポートの活用②~
自動配信レポートでは稼働状況だけでなく、加工コストも自動で算出し、グラフ化されるためコスト管理が容易になる。
昨今、国際情勢の変化等により電気代、材料、輸送費などのコストが値上がりし、それらも加味しながら価格設定を行ってきたが、1つの製品に対してどれほどの加工コストがかかっているのかをデータとして確認できていなかった。正木氏は「自動配信レポートによってコストを把握できるようになり、コスト削減を見込める箇所が分かりやすい。また見積もりの作成においても、自社に利益をもたらすボーダーラインが見える点は安心材料になった」と経営面における効果について振り返る。
現在、同社では節電についての取り組みを進めている。「自動配信レポートにより電力消費を確認できることで、どれほど節電できたかということが一目で判別できる。それが社員のコストに対するモチベーションを高め、社内ブランディングにもつながっている」と正木氏は語る。細かなコストの見える化が社員の意識を高め、エンゲージメントの向上をもたらしている。
加工コストや加工機の稼働率などの前月比および前年同月比を確認できるレーダーチャートについても、正木氏は「今までは前月比を確認する方法がなかったがこの機能により前月より良いか悪いかが分かり、悪い場合には原因を究明して改善できるようになった点が大きなメリットである」と有用性を語る。
リモート診断による、加工トラブルの早期解決
リモートサービスにはリモート診断機能が搭載されており、加工機のトラブルの際に遠隔サポートを受けることが可能だ。初めて機械導入する同社が抱えていた、操作方法やトラブルに対する不安を本機能が解決してくれた。
加工機の導入当初、従業員は誰も放電加工機の操作経験がなかった。特にトラブルが発生した時の対処が難しく、加工技術センターに連絡をしてもどの部分が不調なのか分からないため、説明が困難であった。そのような状況下で「画面共有で加工技術センターのエンジニアに確認していただいて説明してもらえるのですごく助かった。新しい加工を試そうとすると停止してしまうことが何度かあり、こちらだけではなぜ不具合を起こしているのか分からないが、画面を見てもらったらすぐにアドバイスをいただけた」と正木氏はその場で専門家に確認してもらえることの重要性を語る。
33年間で築き上げられたMMEGへの信頼と期待
同社は三菱電機メカトロニクスエンジニアリング(以下MMEG)と33年の付き合いがあり、この長い関係について前田氏は「三菱電機の加工機は本当に使いやすく、サービス面での信頼も高い。以前2台ほど他社メーカの加工機を導入したが、現場の社員から『多数個取りがしやすく、ユーザーインターフェースが分かりやすい三菱電機製の加工機だけでいい』という声が上がった」と操作性の高さを語る。
同社では新工場の建設予定があり、社員のためのサービスや加工機を充実させた施設を計画中。現在リモートサービスを導入しているのは放電加工機のみだが、コスト削減や業務効率の向上を見込めるため、レーザ加工機にも導入を検討している。
「レーザ加工機へのリモートサービス導入の際には新たな助言をいただけると成長の礎になるので、またお力添えをいただきたい」と前田氏はMMEGに高い信頼と期待を寄せている。
- 企業情報:
株式会社レーザテック
〒454-0056 愛知県名古屋市中川区十一番町5丁目46番地-2
- 事業内容:
板金加工、治具、試作、3Dプリンター加工
- URL:
2022年9月掲載
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